3分漫才脚本大賞

最終審査結果

各賞の作者・作品名は以下の通り。

大賞(賞金5万円)

No.30 PN 正義正義「帰宅部」

<評>「帰宅部」を題材とした漫才として掘り下げ方が上手く、「一度読んだだけで笑える台本」にふさわしい内容になっていた。会話が自然で、「部活のあるある」で笑いを取りながらオチへと流れていくのが秀逸だった。

審査員特別賞(賞金1万円)

 No.39 PN コンプライアンス小松崎「王道」

<評> ボケとツッコミでない、変則的な内容でありながら、タイトル「王道」をいい意味で裏切る展開で読み手を引き付けた。漫才の形態は「王道」と言い難いが、作者にとって「王道を裏切ることが当たり前の光景」という、逆説的な「王道の笑いの取り方」を見せつけられた気がした。

No.124 PN レモンレモン「単位」

<評> 冒頭のボケから読み手を完全につかみ、その後も秀逸な小ネタが次々と展開されていく。ツッコミが自然かつ的確で、無駄な言葉がない。「単位」を題材に守りながら、その展開が絶妙で、自然な会話に様々なパターンのボケが盛り込まれていた。

No.129 PN パンチドランカー「電車」

<評> ツカミの初速がシンプルかつ面白い。ボケ、ツッコミのクオリティもさることながら、テーマからの展開の仕方もよく、フリをオチで回収することで、展開しすぎた箇所に1本の筋を通した。若手芸人でもこの手の台本を書くのは難しいのではないだろうか。

佳作(クオカード5千円分)

No.11 PN 愛野生成「LINE」
No.43 PN はなさかたみお「旅のおとも」
No.58 PN キャットタワー「告白」
No.61 PN はっぴいあ「赤ちゃん」
No.101 PN ゴッドファーザー安田「UFOキャッチャーの世界大会」
No.102 PN メガネコンティ「重い女」
No.111 水田恭介「動物園」
No.125 PN やまだ駅前「おじいちゃん」
No.126 PN すずきヤー「デスゲームに行ってきたよ」
No.131 PN 笑福亭グルーチョ「リフォーム大作戦」
No.147 PN ピーナッツ太郎「動物例え」
No.148 PN 花トレイン「反抗期」

<今年度の総評>
以下、審査員の総評をまとめました。
・今年は「闇バイト」をテーマにした作品が非常に多かった。
・昨年に続いて、「プロポーズ、告白」「動物」がテーマの作品が多かった。
・並列のボケが主軸で、話の展開が進まない、または起承転結がないものは読み手のワクワクが生まれにくい印象だった。
・二者間の会話がイメージしやすいものは、①主語の不足がない、②ト書きに頼らない、③2行以上のセリフが少ないなど、シンプルな会話で状況を把握させるものが多かった。
・実際にいる漫才師の芸風を想起させる台本(オマージュ?)は、その時点で読み手のハードルを上げてしまっている。模倣することで書きやすい一方で、本家の完成度と比較されるリスクがあるので、さらに内容を濃くする必要があると感じた。

実演会の開催

以下の日程で、「第4回 3分漫才脚本大賞 実演会」を開催します。

2025年1月12日(日)17時45分開場/18時00分開演
会場→本所地域プラザBIG SHIP(東京都墨田区本所1-13-4)
料金→1,000円(作品応募者は無料)
出演→オシエルズ、ぶくろ旋風、四天王、チロリアン太陽

主催:一般社団法人 日本即興コメディ協会「3分漫才脚本大賞」事務局